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RSTモトヤマ登山部

名古屋から日帰りでアクセスできる白銀の世界(RSTモトヤマ登山部上半期活動報告 Vol.1)

コロナ禍になり、アウトドアブームが再燃して久しい昨今。今年も8月10日に山の日を迎え、各地の山々は登山者で賑わっているようです。
しかし、ニュースに取り上げられるのは「遭難」「滑落」などの危険を煽るような事故のニュースばかり。
登山を楽しむ者にとって、毎回ニュースを目にするたびに身が引き締まるのと同時に、この報道で登山にチャレンジしようとしている人たちが「登山は危険なもの」と警戒心を持ってしまい、登山へのネガティブな心情を抱いてしまうのではないか?と心配になります。
登山は正しく、無理せず行えば決して危険なものではありません。むしろ自然と触れ合うことで心が清らかになり、自分自身と向き合うことで、知らない自分と巡り合える貴重な機会だと筆者は思うのです。
そのためには、事前のルート確認、天候や季節に適した装備、山の知識、リスクヘッジを身につけ、楽しい山行を行いたいものです。登山には日常生活では味わえない、何物にも代え難い、喜びと発見があります。
是非、皆様も楽しんでいただきたいと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、我らRSTモトヤマ登山部も地道に活動をしておりました。
今年の前半は、過酷な雪山から始まり、6月には初の北アルプス3000m級にチャレンジするなどバラエティに富んだ山行が多々ありましたので、今年上半期の登山記録をシリーズ化して配信していきたいと思います。

雪山の過酷さを実感 養老山(標高859m)

今年の1月18日、登山部として初の雪山登山として選んだ山が、岐阜県養老郡養老町と大垣市上石津町地域自治区にまたがる標高859mの養老山。養老山地を代表する山です。
過去、夏に何度か登ったこともあり、登山ルートも把握しているつもりだったので、雪山としては最適であろうとその時は判断しました。しかし冬山は夏山より危険度が大幅に増します。
冬の登山の危険性は何となく想像できるものの、実際に経験しないと本当の怖さはなかなか実感できません。

養老山駐車場

登山当日は曇天模様。天候的には賭けでしたが「決して無理はしない」がモットーの登山部ですので、いざとなったら無理せず下山する予定ではありました。標高859mの低山とは言え、この時は少し甘くみていたかもしれません。
見事に悪い予想が当たり雪山の過酷さを目の当たりにしたのです。

三方山までは順調に見えたが…次第に雪深くなる

雪山の醍醐味は、一面に広がる美しい白銀の世界と、雪が織りなす造形美(霧氷・樹氷、エビの尻尾など)は多くの人を魅了してやみません。
実際、後に登る綿向山(標高1,110m)は最高の雪山体験になりました。
その反面、養老山では雪山の過酷さを体験。山には多くの表情があると言われますが、天候によって危険度の差がここまであるのかと実感しました。

雪山での山行中は、先頭者がラッセルで雪の中を掻き分け、踏み分けて道を開きながら進みます。ラッセルは体力の消費が激しく、複数人で山行を行う場合は交代するのが鉄則ですが、隊長に任せっきり。
一概にラッセルとは言え、雪質や地形に左右されることが多いため、読図、ルートファインディングなどチームのスキルによってラッセルに差が出ます。
今回のようなメンバーの一人が著しく体力を失ってしまう状況は、下手をしたら身動きが取れなくなり、遭難や事故につながるため、チームワークとしてはNGです。ここは個人的に反省しました。

三方山山頂

三方山までは無理なく到達できましたが、次第に雪は深くなり、登山道ももはやあってないようなもの。
山頂に進むにつれ、吹雪で周りが見えなくなり緊張感が高まります。さらに歩くのが困難になり、体力が落ちていくのが感じられます。個人的には「これ以上無理をすると遭難してしまうのでは?」と初めて恐怖を感じました。
登山を始めて6~7年、こんな感情になるのは初めてです。

三方山ルート 小倉山手前でまさかのホワイトアウト

小倉山手前の分岐

YAMAPアプリを頼りに道なき道を進みます。途中見事にルートから外れましたが、やっとの思いで小倉山手前の分岐に着きました。その時点で周りは真っ白。これ以上は危険とおそらくメンバー皆が感じていたと思います。
せっかくここまで来たのだからと悔しい思いでしたが、隊長を始め皆が下山と判断しました。
無理に進まなかったことは英断でしたが、反省点が多い登山となりました。知っている山だからと安心して挑んだ養老山。冬は私たちの知らない山と化していました。
でもこの経験が雪山登山に対する教訓となりましたので、これはこれでよしとします。

これぞ、雪山の魅力。美しき白銀の世界。綿向山(標高1,110m)

2度目の雪山チャレンジは、滋賀県蒲生郡日野町、東近江市(旧永源寺町)、甲賀市土山町との境に位置する綿向山(標高1,110m)です。
今回は、綿向山~竜王山の周回コースを計画しました。前回の教訓があるので計画は綿密です。装備品のチェックなどの事前準備も抜かりありません。

当日は、天候にも恵まれ最高の雪山チャレンジになりそうだと胸が躍ります。
霧氷が美しい登山道。青と白の世界が我々を魅了します。
雪山は天候や季節によってここまで大きく変わりますから、面白いですね。

山頂は、東には雨乞岳を中心に鈴鹿山脈、伊勢湾が望め、秋冬の晴れた日には北アルプス穂高岳、御嶽山、恵那山、南アルプス塩見岳まで見渡せる最高の眺望が望めます。

帰りは竜王山経由で下山します。初のワカンは慣れるまでは大変でしたが、歩行が安定し安心感が生まれます。
まさに「備えあれば憂いなし」。

日頃仕事などでは大切と思いながらも、怠りがちなリスクヘッジ。場所が雪山となれば命に関わりますから、リスクヘッジがより身近になります。
このように登山は仕事とリンクすることが多々あります。ゴールに向かってプロジェクトの計画をし、実行する。うまくいく事もあれば、予想外の事態も起こりうる。そんな時にリスクヘッジがチームの成果を左右します。自然の中に身を投じることで、自ずとその能力を発揮できます。不思議ですね。

次回は恵那のシンボル、笠置山(標高は1,128m)へと続きます。

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